ガンに勝利して! | 北本福音キリスト教会      
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ガンに勝利して!|河村 幹夫 兄

 3月1日は忘れられない日になった。5時間後にガンを告知されるとは夢にも思わず、朝6時過ぎに家を出て、埼玉YMCAの早天祈祷会に出席した。その後戻り、上尾中央総合病院でCTを撮った。左首筋に小さなしこりがあったからだ。耳鼻科医師の診察を受け、ガンの告知を受けた。 風邪だと思って病院にいったのに考えてもいなかった診断でした。瞬間、時間が停止した思いでした。その事を帰宅し妻に話しました。彼女は即座に、イエスさまを信じて、イエス様に任せていこうと言いました。私たち夫婦は、毎晩十時に、聖書を読み祈るのを日課にしてきました。病気の人、社会的な試練に直面している人のため、祈る事ができました。その夜は二人とも熟睡できました。

 ガンを告知され、このように平安な気持ちでいられたのは、主の導き以外にないと思いました。自分自身、命に係わる病気を告知されたのに、他の人のため祈る事ができました。私の所属する北本福音キリスト教会の礼拝でも祈られ、多くの兄弟姉妹に励まされました。   しかし、その間もガンは進行しました。病院も変り自宅近くの埼玉県立ガンセンターで、検査治療を受けることになりました。病名の確定と広がりが分かるまで、一ヶ月以上かかりました。どのようなガンか分からず、また、他に転移してるかどうかもはっきりせず不安もありました。 病名は非ホジキン性悪性リンパ腫でした。入院するときには、ガンは10センチになっていました。医師からは「治療をしなければ月単位で進行する」と言われました。しかし、私は主を信じ、病院の医師看護師を信頼していこうという気持ちが強く、平安でした。入院する前夜も、夫婦でパソコンを楽しんでいたのです。 

 入院してから、4種類の抗がん剤を使用した化学療法(chop療法)を受け、2週間に一度合計8回受けました。幸い副作用も少なく順調でした。周り中ガン患者という環境の中にいると孤独になります。しかし、私はいつも多くの兄弟姉妹の祈りを受け幸せな気持ちでした。私は祈りは力であり慰めである事を学ぶことが出来ました。 抗がん剤の副作用で私を悩ましたのは、声帯の神経が一部麻痺し酷い声になってしまったことです。私は東京YMCAで四十四年間合唱をやってきました。主を讃美する曲を合唱するのを生き甲斐のようにしてきました。もう歌えないのではないかと不安でした。いまは大分回復し大変嬉しく思っています。

 病気は嫌なものですが、すこし視点を変えれば、良い経験になるのではないでしょうか、5日間連続の点滴を三回やりました。腕に点滴したので着替えが自由に出来ません。この事を通じて、手足に生涯のある人の苦しみを考えました。いま、ガンは早期発見すれば直る病気になっています。検診の大切さを感じます。7月28日に退院し、その後約一ヶ月間通院し、放射線治療を受け、ガンは全て消えました。多くの人に祈られガンに勝利する事ができ感謝します。